YouTubeに関してはWolvesの公式を引用しています。また、Statsに関してはPremier League の公式からの引用です。それぞれの公式のリンクを貼っておきます。こちらで独自にスタッズを作るより、プレミアが用意しているスタッズをご覧いただく方がフェアだと思うので、引用にします。スタッズについてはリンク先に飛べるようにしてあります。
第21節の試合を既にご覧になった方に対しての記事になります。ご了承ください。
今回はUnitedについてみていきたいと思います。両チームの戦術まで分析すると記事自体が長くなるので。Wolvesについてはまたの機会にします。
Wolvesはプレミアでは中位にいるクラブチームになります。プレミアのリーグのサッカーってどんなものなんだろうと注目してみたいときに、観戦するとプレミアの試合展開がよく理解できるチームでもあります。戦術ブロックの作り方だったり、攻守の切り替えなども、これぞプレミアというチームで、奇をてらったことなんて全くやっていません。ものすごく、地道な試合展開をする、とってもいいチームなんです。
プレミアの場合、ロンドンにあるクラブチーム、あるいはマンチェスターにあるユナイテッドやシティーに比較的資金が集まりやすく、プレミアの強豪チームとプレミアの元々の財政規模のチームに分かれることがあります。ただし、どんな強豪クラブで、どんなに素晴らしい選手を抱えていようが、基本戦術がないと試合にならないということがおきます。
近年のUnitedでこんな基本戦術がないという試合はないのではないでしょうか?おそらく、Unitedも現在、Unitedに相応しい監督の招聘に懸命に動いている最中だとは思います。ただ、ピッチの選手がかなり気の毒な試合でした。
Lineupです。
Unitedは4-2-2-2という奇妙なシステムになっていますが。実際は、4‐4‐2の亜型になります。イングランドリーグの考え方だと、C.Ronald選手とCavani選手がFWsというのは理解できるのですが、Greenwood選手と、Sancho選手の動き方を観るかぎり、SHの概念でとらえることもむつかしく、Wingersの概念でとらえるのもむつかしいので、このような奇妙なシステムが割り振られているのだと思います。

この試合、何が問題になるかというと、まず第一にボランチがまったく機能していないんです。Rangnick監督は元ライプツィヒの監督なのですが、リーグが変わると、サッカー自体が変わるという点に関して理解が乏しいというのと、奇をてらわずに順当に4‐4‐2を敷いて、試合に臨んでいないので、MFからFWの選手たちが混乱しているのが試合を通じて理解できます。
プレミアの場合、攻守において、かなり走ります。かなり走るのですが、可動域というのは設定されているんです。可動域の設定がないとポジショニングの概念が破綻するからです。
相手どうこうよりも、システムブロックをきちんと組むという時点でスタートしていないので、選手の宝の持ち腐れになっています。どれだけ優秀な選手が揃っていても、戦術がきちんと成立しておらず、可動域も振り分けられずに選手はプレーはできません。
プレミアでボランチが破綻していると、サッカーが成立しないのです。Matic選手とMactominay選手が悪いのではなく、役割を監督から振られていないので、ピッチの上で目的を果たせていません。
お互いの基本的な戦術ブロックは以下のようになります。今回はWolvesの戦術分析は行わないので、選手の名前は振ってありません。

Wolvesは基本の戦術は本当に3‐4‐3で中盤に人を割いていますし、フィニッシュが割と遠目から直接シュートを狙いにくるので、中を絞ってくるような相手だと辛いチームになるんですが、システムが破綻しているUnitedが相手になるので、Shots(シュート数)は19本、Shots on Targets (枠内シュート数)6本です。一方、Unitedは、Shots(シュート数)9本、Shots on Targets (枠内シュート数)は2本にとどまっています。
Wolvesの守備に破綻はあまりありません。

おそらく、Wolvesの監督はUnitedのWingers(日本語で言うとシャドーです)かSHなのかわからない、Greenwood選手とSancho選手の動き出しが読めないのでそこには人数を割くように準備をしたのだと思います。C.Ronaldo選手とCavani選手に対しては、もうべたな守り方しかできません。WolvesのNeves選手はUnitedのボランチに対しては守備はしていません。Matic選手は攻撃に関してかかわりを持ってこないのでスペースに対して警戒をしているだけです。
基本的に、プレミアリーグのボランチはボール奪取できないといけませんし、2枚のMFsだと、それは基本事項になります。二人のボランチの選手が悪いというわけではなく、おそらく基本戦術がないので、選手間同士の距離だったり、どのように状況を打開するかについて立ち戻るシステムがなく、ピッチの選手たちは自分の役割を事実上明確に理解できないのです。各選手の自己判断で全部勝て言うのは、サッカーとしては破綻しているといわざるを得ません。

ボランチがきちんと形成されている場合は、相方(DMF)を孤立させるようなポジションにおかないですし、わざわざ敵の密集地帯にいる相方(AMF)にボールは出しません。お互いにAMFもDMFもこなせないとプレミアリーグではボランチ、MFsとして成立しないんです。ボールをだす出し手であるボランチの動きが整理されていないので、FWsの選手も裏抜けの動き出しはせず、MFの動きを注視していますし、Wingers または SHのポジションの選手も同様です。
戦術ブロックはボランチをざるにして形成できないのが、現代サッカーになります。
守備にも規律がないのが、いまのUnitedになります。

UnitedもWolvesのカウンターに対して3枚の人数を割いています。Unitedの場合は通常上位にいないといけないチームになります。処理をするのであれば、SBとCBで処理をするべきですし、MFまでかかわりを持つと、フィニッシャーの相手の選手に対して数的優位を形成できるのかどうか、わからないという守備陣形になっています。これはUnitedがやっていいサッカーかというとダメだと思います。直接打ってくれたので、de Gea選手が守護神として立ちはだかります。実はWolvesはここから崩すという攻撃まで形成できていないので、なんとか耐えることができていますが。安易にフィニッシュにもちこまず、崩されたとき、駆け引きしているJimenez選手にボールがわたっていたら、怖いなぁーという場面になります。
基本的にWolvesは遠目から打ってくるチームなので救われているんです。前線でボールを散らしてゴールを狙う上位のチームだと、本当に課題になります。
ボランチが使い物にならないときに、誰が頑張るかというと、Second FowardのCavani選手になります。この試合、どれだけ守備に貢献していたでしょう。百戦錬磨の選手なので、CFを完全に阿吽の呼吸でC.Ronaldo選手に任せて、守備に降りるんです。逆の時もありましたが、ほぼCavani選手がボランチのMFsの選手を助けに降ります。

ブロックのサイズ感もやはりドイツリーグで、プレミアではないのです。そして、ボランチが使い物にならないのです。理由は役割分担が明確にできていないからです。なぜ役割分担が明確にできていないかというと、きちんとした戦術システムが組めていないという理由がひとつと、対戦相手の分析がきちんとできていないという理由が挙げられると思います。

サイドのエリアというのは、プレミアでも攻撃するためには大事なエリアになるので、中位から下位のチームになるとかなり守備の落とし込みがかけられていたりします。CBsとSBsの間にMFsが一枚カバーに降りるということを戦術としてチームに徹底しているチームもあります。名前は挙げませんが。Cavani選手は誰をケアしていたかというと、WolvesのCFのJimenez選手です。お互い中南米組になるので、相手の力量くらい理解しているので、ケアに降りていたんです。やっとSBsが走って戻ってくれたので、本来のSecond FWに戻ろうとしています。
どう考えても、基本戦術がないです。いまのUnitedって。
守備に追われるCavani選手を初めてみました。試合途中では、ボランチが機能していないので、ボールの経由地に自分がなろうと必死になっていました。それはCavani選手の役割ではないのにも関わらずです。
ボールを預けてもらって、スペースに散らしてと、MFsの選手の役割までこなしていました。
気の毒です。
どれだけボランチが、ざるなのかという場面ですが。

ボランチは戦術ブロックを敷くうえで、どの場所でポジショニングを取って、対戦相手からボールを奪って、いかに前線につなぐかというのがプレミアでは課題になるのですが。Rangnich監督はプレミアの監督としては事前の勉強が足りていません。ブロックを広く置いて、スペースを支配しながら、ボールをつないで前線に運ぶUnitedのサッカーが、まったく消えてなくなっています。
戦術ブロックがないままに、試合をするというのは、正直どうなのかなぁと思います。他のチームであれば、まだ考慮の余地もありますが。Unitedですから。有能な選手が揃っているにも関わらず、戦術ブロックが組めないという監督の能力のなさにチームが苦しんでいます。
帰陣をしたいのか?陣形自体をコンパクトにしたいのか?何がしたいのかわからないんです。陣形自体をコンパクトにするのであれば、CBsの前のMFsのボランチはもっと前にポジショニングを取るべきですし、CBsはもっと広くポジションを取らないと、いざ絞るという時にマークの受け渡しがむつかしくなります。また、SBsとWingerもしくはSHはきちんと連携をとる必要性があります。
きちんと4‐4‐2を敷けばいいだけの話なのにって思うんです。お互い選手の距離感が近すぎるとプレミアの選手は逆に混乱をするんです。特にUnitedのレベルになるとそうなります。選手間の距離が狭いと、視野に収めるべきスペース自体が狭くなるので、選手が連携が取れずに自滅してしまいます。
守備にもどるとき、Unitedの選手は全員ボールホルダーの選手しか見ていません。つまり、きちんと戦術ブロックがしけていないので、守備に追われているだけになります。守備ブロックが整備されていれば、それぞれの選手の可動域がきちんと整備されるので、無駄走りもなくなりますし、視野も広く取れるので、守備が成立しますが。ブロックのサイズがドイツリーグだとUnitedの場合は破綻するんです。

攻撃に関しても戦術がないです。個々の選手が独自に頑張るという近年のUnitedではありえない攻撃になっています。欧州でも流行っている「鹿島のサイドをえぐる」戦術ですが。鹿島の場合は、SHの場合と、SBの場合とヴァリエーションがあり、左右どちらとも同じ戦術が組めていました。ザーゴさんが壊しましたが。こんなナイーヴなやり方でもありませんし。
おそらく、代表に呼ばれているのであれば、代表での戦術を試合を打開しようとして再現しているのかもしれません。それは、リーグの試合では最早ありません。
Unitedに相応しい監督に早く着任してもらえるといいですね。
